円満退職物語②

仕事

人は、職場を辞めることが自分の人生にとってはプラスになるとわかってはいても、行動に移すのはなかなか難しいものだ。

一人のクライアントさんの話である。

仕事は正社員で、お給料はちゃんとでる。そのおかげで、月々の家賃が払える。食べることもできる。

お給料の面で会社にいることに感謝しているだけではなく、その会社では、実力があり、かなりみんなから頼られている存在であると、会社を去るのができにくくなる。自分がこの会社を辞めたらどうなってしまうのだろう。と退職後の心配までしてしまう。

そこに留まるのは、自分の責任感と優しさからだ。

でも、人はそんなこと感じていたとしても、その人がどんなに優秀で必要な人材であったとしても、会社はその人がいなくなったら、何とかする。社会とはこういうものだ。

そこで、2:6:2の法則というのをご存じだろうか?

「262の法則」とは、“どのような組織・集団も、人材の構成比率は、優秀な働きを見せる人が2割、普通の働きをする人が6割、貢献度の低い人が2割となる”という理論を指す。

一つの集団があって、上位20%が優秀になる。リーダーシップをとる。では、その20%がいなくなったら、その集団はダメ集団になるのかといったら、そうではない。残りの人の中から新たに優秀な人20%が生まれる。こんな仕組みになっている。これは自然の法則だ。

このことをふまえると、責任感を感じ退職しないというのは、あまり意味がないことになる。(悲しいけれど)ちょっと見方を変えると、責任感なんて感じる必要はないのだ。

いや、むしろ、

優秀なあなたがいるせいで、他のひとが優秀に育つものなのに、その機会を奪っていることにもなっているのだ。このように考えると、自分が会社にいなくなることで、迷惑をかけるから、どうしよう・・・と言う考えは無用であるのがわかるだろう。

円満退職物語③に続く

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