一つの風景

視点

仕事で会議があった。私は、仕事の目的を一番重んじて考え(対象となる子どもにとって、何が一番助けとなるのかということ)、ルールを少し逸脱することがあっても、いいのではないか、と意見を言った。それに対して、ルールを守ることを第一に考えるべきだ、という意見を言う人がいた。まとめ役の人は「どちらも正しい」と答えた。

私は、自分の意見も認めてもらえたので、心穏やかに家に帰った。

すると、反対意見を言った人から、「先ほどは傷つけてしまってごめんなさい。」と謝りの電話があった。と同時に、私が子どもを大切に考えていることがよく分かった、と話してくれた。私は全く傷ついていないので、私の気持ちにまで気配りしていただいて、ありがたかった。

また次の日、まとめ役の人から、「会議では、傷つけてしまうようなことになってしまい、申し訳なかったです。」と言われた。私は、全く傷ついていない。私の気持ちがよくわかる、とも言ってもらえた。ありがたい。

それだけでなく、反対意見を言った人は、まとめ役の人とは良い関係でないことを話してくれた。

さて、この一連の事象を見てみよう。

この一連の出来事には、良いも悪いも、プラスでもマイナスでもない。私にとっては、ニュートラルな感覚だった。でも、反対意見を述べた人とまとめ役の人にとっては、マイナスの出来事だったようだ。二人にとって私を傷つけてしまって、後味の悪い会議だったようだ。でも、当の本人は傷ついていない。

おもしろい現象だ。

出来事にはプラスもマイナスもない、という事の証明ができた。

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