最近、数人の知り合いから、認知症の親御さんの接し方で困ることが多い、という相談を受ける。
認知症の本人の状況としては、
・今、話したことを覚えていないで、何度も同じことを言う。
・証拠もないのに、一緒に住む家族の悪口をいう。
・自分は、同居家族に冷たくされている被害者だ、と言う。
・できないことを認めない。
・本人にとって、気に入らないことがあると、鬼のような形相になる。
・暴言を吐く。
・勝手に出かけていき、迷子になる。
などなど・・・・
皆さんも想像できることでしょう。
認知症というのは、新しい記憶から無くなっていくらしい。
だから、幼い頃の記憶は最後まで残っている。(私自身も認知症の父を持つ。)
このことを知っていた私は、認知症の父にあることを思いついた。
父を3歳の子どもだと思って、会話しよう。
子どもだと子馬鹿にするという意味ではなく、
認知(記憶)の状態が子どものころに戻ったのなら、小さな子供だと思って接してみよう、と思った。
もし、目の前にいる親が80歳、90歳の大人ではなく、3歳の子どもだったら、「そのことは、さっきもいったでしょ!」とか
「だからさぁ~」
「何やっているの!まったくもう・・・」なんてことは言わない。
きつい口調にもならない。
事実と違うことを言ったとしても「あぁ、そうなんだ~」と言って認めてあげる。
事実と違っていても、家族の中の会話なのだから何の不都合もない。
この状況で、正しさを追求する必要なんてないのだ。
私がこの方法で父と会話するようになると、父は安心した顔つきになった。
「3歳の幼児に話すように、」
というのが難しいと思われる方もいらっしゃることでしょう。
でも、やってみてください。
きっと、できます。
実は私には、幼稚園の先生をやっていた経験があるのです。
そのころの経験がたいへん役にたちました。
なにかをしてほしいときは、
「○○しなくちゃだから・・・してね。」と厳しくは言わずに
「はい、・・・します。」「できたね、次に・・・します。」
と簡潔にやってほしいことをはなすと、「はい」と素直にしてくれました。
言い方も、相手を幼児だと思うと、荒々しい口調にはなりませんよね!
私にとって、幼稚園教諭時代の仕事はかなり、
ハードでよく声が出なくなり、体重も減ったりしたので1年で辞めてしまいました。でも、気づきました。
父を気持ちよく世話ができるようになるために、私の幼稚園教諭時代があったんだんぁ~、と。(つらい経験も役に立ちますね!)
🍀 🍀 🍀 🍀 🍀 🍀 🍀 🍀 🍀 🍀 🍀 🍀
認知症のご家族がいらっしゃる方、少しでも参考になればうれしいです。
誰にとっても『悩み』あるものです。
その悩みを私と一緒に解決・解消してみてはいかがでしょうか?
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