とかく、人は誰かからひどいことをされると、「・・・・された。」と受身で考えてしまう。自分を傷つけたあの人はひどい人。許せない。許したくもない。
そして、次に「どうして、あの時言い返せなかったのだろう…」と自分を責めたりする。こういってやればよかった。ああいってやればよかったのに・・・。これらの堂々巡りで、気持ちはちっとも晴れない。
でも、よく考えてみて!この、ちっとも晴れない気持ちは、相手ではなく自分が引き起こしているのです。「あ~あ、あの時嫌だったなぁ・・。」といって、起こった出来事を忘れることだってできるのに、いつまでも大事に持っているのは自分なのです。(ちなみに、同じことを言われても、引きずらないで忘れられる人もいるのですから。)
ここで、気づいてほしい。大事に≪被害者意識≫を持っているのは自分だという事を。
相手に対しての怒り・・・それはその場で言い負かせば怒りは沸き起こってこないのだろうか?仮に、相手を言い負かせて、ギャフンと言わせたところで、あなたは、気持ちが良いのだろうか?相手を言い負かして、謝らせたらそれで気持ちがいいというのなら、どうぞ、そのようにしてください。
でも、私は違う気がします。相手を言い負かしたところで、またさらに、違った後悔が湧き上がってくると思う。私は、そんな人間なのだ。
自分が許せないのは、「誰の事」? はじめは、ひどいことをした相手。
でも、それだけではない、本当に許していないのは、加害者を許せない自分である。
ここで、相手を«加害者»と位置付けている時点で、自分を«被害者≫と位置付けていることになる。加害者が悪くて、被害者は悪くない、という考えが心の底にあるのがわかる。自分を«被害者≫という事で、自分を優位にしようとしているのではないだろうか・・・。
もっと詳しく紐解いたほうが、良いのでしょうが、きょうはこの辺で失礼します。